第8 財務

 

23  管理費を滞納している組合員に対して遅延損害金を免除することはできますか。

 

1.遅延損害金の性質

    管理規約の中にはふつう、「組合員が管理費を支払い期限までに支払わない場合には、管理組合はその未払い金額について、年利〇〇%の遅延損害金をその組合員に対して請求することができる。」という趣旨の規定があります。

    管理組合の理事長は滞納している組合員との回収のための交渉において、この規定があることをその組合員に説明して、早期の支払いがあればこの遅延損害金は免除してもよいとの条件を提示することがあります。

    遅延損害金という債権は上記の管理規約の規定によって当然に発生するものであり、これは管理組合の財産の一部をなすものですから、理事長が勝手に免除するなどの処分をすることはできないはずだと考えられます。たとえ総会であっても全員一致ではなく多数決という形で処分の決議をすることはできないというのが、法律の原則的な考え方です。

 

  2.理事会の判断で免除すること

    しかしこれは実情に合いません。遅延損害金ぐらいは免除を認めなければ、滞納した管理費の本体であっても、回収はおぼつかないでしょう。

  したがって、理事長は滞納管理費を適切に回収する職責を負うという立場において、相手方に対して免除することは許されると考えられます。このような考えを否定する裁判例はありません。そのような免除のときは、できれば理事会の承認(過半数でいいです。)を得ておくべきです。

 

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